土木施工管理技士の1級と2級の違いは、資格を生かして担える現場の立場にあります。対応する工事では、2級は主任技術者の資格要件を満たし、1級は主任技術者に加えて監理技術者の資格要件にも対応します。
毎日の担当業務には、元請・下請の立場や担当する工事も関わります。2級の主任技術者が、元請として工事全体を管理する仕事もあります。資格の違いから現場での役割、働きながら1級を取得した当社社員の経験まで、順に説明します。
1級は監理技術者、2級は主任技術者の資格要件に対応する
主任技術者は、請け負った工事の施工計画や工程・品質の管理、作業に携わる人への技術的な指導を担う立場です。2級土木施工管理技士は、取得した種別に対応する工事で、この主任技術者になるための資格要件を満たします。現場の進み具合や施工内容を把握し、適正に工事を進める責任があります。
1級土木施工管理技士は、対応する工事の主任技術者だけでなく、監理技術者になるための資格要件も満たします。監理技術者は、発注者から直接工事を請け負う元請が、一定額以上の工事を下請に出す場合に必要となる立場です。1級を取得すると、監理技術者が必要な工事もキャリアの対象に入ります。
専任の監理技術者として選任されるには、資格に加えて、監理技術者資格者証の交付と監理技術者講習の受講が必要です。所属する元請業者との直接的かつ恒常的な雇用関係も求められます。1級の試験合格だけで、配置に必要な手続きがすべて済むわけではありません。
2級の資格だけでは監理技術者の資格要件を満たしませんが、「2級が担当するのは小さな工事だけ」という理解も不正確です。工事の大きさだけで線を引くのではなく、その工事で主任技術者と監理技術者のどちらが必要か、保有資格が工事の種類に対応しているかが関わります。
第一次検定合格は技士補、第二次検定合格は技士
土木施工管理の技術検定には、1級・2級それぞれに第一次検定と第二次検定があります。第一次検定に合格すると該当する級の「土木施工管理技士補」、第二次検定に合格すると「土木施工管理技士」の称号を得ます。
たとえば、1級の第一次検定に合格した段階の称号は「1級土木施工管理技士補」です。「1級土木施工管理技士」を取得した状態とは区別されます。求人やキャリアの話で資格を伝えるときも、級だけでなく「技士」か「技士補」かまで含めると、取得状況が正確に伝わります。
また、2級には「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の3種別があります。主任技術者として担当できる工事は、取得した種別ごとに決まっています。希望する仕事との関係を考える際には、「2級」という級と、取得した種別の両方が判断材料です。
受検に必要な年齢や実務経験については、土木施工管理技士の受検資格を説明した記事で扱っています。ここからは、資格を生かして現場でどのような仕事を担うのかを見ていきます。
資格取得を仕事やキャリアにつなげたい方へ。当社の育成方針と、施工管理の募集条件も紹介しています。
現場の仕事は資格に加えて元請・下請の立場で変わる
発注者から直接工事を請け負う元請の主任技術者・監理技術者は工事全体を統括し、下請の主任技術者は自社が請け負った範囲を管理します。2級の主任技術者が元請の立場で工事全体を担うのも、この役割の違いによるものです。
元請は工事全体の進み具合を把握し、下請業者同士の工程を調整します。下請は担当する工事の進捗を管理し、工程会議などで元請と情報を共有します。施工計画についても、元請は工事全体の計画を作成し、下請はその計画に基づいて、担当範囲の具体的な施工要領を組み立てます。
道路工事を例にすると、前の工程が遅れれば、その後に入る作業員や重機、材料の手配にも影響します。自社の作業だけ進めればよいのではなく、工事全体を担当する立場では、関係する業者と日程を調整しながら完成まで進める仕事が増えます。
そこでは、遅れを取り戻すことだけでなく、安全と品質を守る判断も必要です。作業を急がせて事故や施工不良を招けば、工程にも影響します。複数の人や業者が関わる現場で、状況を聞き、調整し、判断する負担は、施工管理の大変な点の一つです。
工程・品質・安全・原価のそれぞれを、道路や上下水道工事の例で知りたい方は、土木施工管理の4大管理と具体的な仕事内容も参考にしてください。1級を目指す意味は、資格の名称が変わることに加えて、こうした現場の仕事をどの立場で担えるかが広がることにあります。
手塚さんは2級で入社し、働きながら1級を取得
当社で係長を務める手塚由美子さんは、2級土木施工管理技士の資格を持って入社しました。その後、仕事を続けながら勉強を重ね、1級土木施工管理技士を取得しています。2級を取得したあと、現場経験と資格の勉強を並行して積み上げた社員の一例です。
手塚さんは、資格の違いが任される仕事の幅にも関わり、1級を取得したことで技術者として成長を実感したと話しています。資格制度上、担える立場が増えることに加え、本人が日々の仕事の中でも、その変化を感じた経験です。
同時に、現場で大切にしているのはチームワークです。一つの工事には多くの人が関わるため、それぞれが役割を果たし、声を掛け合って進めることを重視しています。資格を取得してからも、周囲との連携は現場を進める仕事の土台になります。
働きながらの資格取得には、勉強の時間も必要です。手塚さんは、現場の業務と1級取得に向けた学習を並行して続けてきました。本人が感じた成長や仕事のやりがいは、2級から1級を取得した社員のインタビューで紹介しています。
日舗建設で1級取得から後輩指導・現場統括へ進む
当社は、2級土木施工管理技士を持つ社員の1級への挑戦を、会社全体で支援します。中途採用でも、現場経験のある方や、1級・2級いずれかの土木施工管理技士資格を持つ方を優遇しています。
入社後、最初の段階は当社の現場の流れや仕事の進め方を理解することです。現場に慣れたうえで、1級土木施工管理技士の取得に挑戦し、その先には後輩への指導や現場全体を統括できる立場を目指します。
現場全体を統括する段階では、工事の進み具合を把握し、周囲との調整や技術的な指導も担います。1級取得を、こうした実務上の役割や後輩指導へつなげていくことが、当社で目指すキャリアです。
1級と2級の違いを知ると、今の資格で担える立場と、次の資格で広がる仕事が見えてきます。当社での担当業務や、2級から1級を目指すキャリアについて詳しく知りたい方は、採用についてお問い合わせいただけます。

