未経験の施工管理はきつい?4つの理由と、会社で変えられる部分

施工管理の求人には「未経験歓迎」と書かれているのに、検索してみると「きつい」「やめとけ」という言葉が並ぶ。応募をためらう理由としては、これで十分だと思います。


施工管理は、工事が図面どおりに、決められた期日と予算のなかで、事故なく終わるように現場を組み立てていく仕事です。工程・品質・安全・原価という4つの管理に加えて、職人が所属する協力会社や、工事を発注した自治体との打ち合わせも担当します。


このうち何がどうきついのか、そしてそのきつさは会社を選び直せば軽くなるのか。順に見ていきます。


先にお伝えすると、きつさの一部は職種そのものに付いてくるものですが、労働時間・教える体制・現場の移動範囲・資格取得の費用負担は、会社によってかなり違います。




未経験の施工管理がきついと言われる4つの理由



覚える範囲が広く、最初は用語も工程も分からない

きつさとして最初に立ちはだかるのは、覚える量です。

施工管理が扱う管理は4種類あります。工程管理でスケジュールを組み、品質管理で強度や寸法を確かめ、安全管理で現場のパトロールや危険予知を行い、原価管理で予算内に収める。


これらは別々の作業ではなく、同じ現場で同時に進みます。工期を縮めれば品質のチェックに割ける時間が減り、安全対策を厚くすれば原価が上がる。どれかを立てるとどれかが崩れる関係にあるため、片方だけ覚えても仕事になりません。


そこに、合材の種類、路盤や舗装の構成、書類の様式といった業界固有の知識が乗ってきます。


未経験で入った人が最初の数か月に感じる負荷は、体力よりもこの情報量によるものが大きいです。

4つの管理が現場でどう動いているかは、別の記事で工事の場面ごとに書いています。

土木施工管理の4大管理とは?道路・上下水道工事で担う仕事内容を具体例で解説



職人・発注者・近隣住民と、立場の違う相手を調整する

施工管理は現場の責任者ではありますが、職人を部下として指揮する立場とは違います。実際に作業するのは協力会社の職人で、多くは自分より年上、経験も長い。


国土交通省の令和6年度国土交通白書によれば、建設業就業者のうち55歳以上が36.7%を占め、29歳以下は11.7%にとどまります。全産業ではそれぞれ32.4%と16.9%ですから、若手が少なく年長者が多い構成です。


20代で入った人は、20歳も30歳も年上の職人に段取りを伝える場面から始まることになります。

相手はそれだけではありません。工事を発注した自治体の担当者、通行を制限される道路の利用者、工事の音や振動が届く近隣の住民。全員が別々の事情を持っています。

ここで求められるのは、命令する力ではなく、事情を聞いて落としどころを見つける力です。この調整が向いていない人にとっては、覚える量よりもこちらのほうがこたえます。



屋外の現場で天候と気温に左右される

現場は屋外です。真夏のアスファルト舗装の現場は、気温そのものに加えて舗装材の熱が上がってきます。


冬は冬で早朝の冷え込みがあり、雨が降れば工程を組み直す判断を迫られます。

空調の効いた場所で完結する仕事と比べたとき、この差は実際に大きいです。ここは会社を変えても消えません。



現場管理と書類作成を並行する

現場に出ていれば仕事が終わるわけではないところも、想像しにくい部分だと思います。

工事写真、施工計画書、出来形の記録、安全書類。公共工事では特に、提出物の様式と期限が細かく決まっています。


日中に現場を回り、その内容を書類に落とす時間が別に必要になる。この二重構造が、施工管理の残業が生まれやすい理由のひとつです。




「きつい」のうち会社で変わる部分と変わらない部分

ここまでの4つを分けると、どこまでが我慢すべきもので、どこからが選び直せるものかが見えてきます。


職種に付いてくるのは、屋外で働くこと、立場の違う相手と調整すること、そして覚える範囲が広いことです。舗装工事の会社を10社比べても、この3つは変わりません。


一方で、次の4つは会社ごとに差が出ます。

  • 労働時間:残業時間の実績値と年間休日は求人票に書かれています。数値が書かれていない求人は、面接で聞く対象になります
  • 教える体制:指導担当が決まっているのか、それとも現場で見て覚える方式なのか
  • 現場の移動範囲:地域密着の会社は通勤圏内で完結し、広域で受注する会社は出張や宿泊が発生します
  • 資格取得の費用負担:土木施工管理技士の受験料や講習費を会社が持つのか、自己負担なのか


労働時間について、業界全体の水準も知っておくと判断しやすくなります。

建設業の年間実労働時間は2023年度で2,018時間、全産業平均より62時間長いというのが国土交通省の集計です(令和6年度国土交通白書 図表Ⅰ-1-1-2)。


ただしこの数字は下がる方向に動いています。建設業には2024年4月から時間外労働の上限規制が適用され、原則として月45時間・年360時間を超える残業ができなくなりました(厚生労働省)。


つまり「建設業だから残業が青天井」という前提は、すでに制度上は成り立ちません。それでも実際の残業時間には会社ごとに差があるので、求人票の数値を確認する意味は残ります。


出張の有無を判断軸に加えたい方は、確認の仕方をまとめた記事もあります。

施工管理で出張の少ない働き方はできる?地域密着の会社を選ぶ5つの確認ポイント



仕事の中身をもう少し具体的に知ってから判断したい方へ。

土木施工管理の仕事内容を見る




未経験で入社してから任される仕事の順序

「未経験歓迎」の求人で気がかりなのは、入った後で放り出されないかという点だと思います。


当社では、未経験で入社した方に経験のある先輩がマンツーマンで付く「バディ制度」を設けています。現場に同行しながら、その日に何を見て、何を記録し、誰に何を確認するのかを、ひとつずつ引き継いでいく形です。


その先の道筋は、採用ページに3段階で示しています。まず現場に慣れること。次に土木施工管理技士の1級を取ること。そのうえで後輩の指導や現場全体の統括に進むこと。


資格については、土木施工管理技士の取得費用を全額会社が負担します。受験料や講習費を自分で用意する必要はありません。


資格を武器にキャリアを組み立てた例としては、2級土木施工管理技士の資格を持って入社し、その後に1級を取得した係長の手塚のインタビューがあります。

「性別ではなく、技術で」。資格を武器に地域のライフラインを支える、係長・手塚さん




施工管理が続く人と、きついと感じやすい人

続いている人に共通しているのは、分からないことをその場で聞ける姿勢です。


現場では、確認せずに進めた小さな判断が、後から手戻りになって返ってきます。知らないことを知らないと言えるかどうかが、最初の1年の負荷をかなり左右します。


体を動かすことが苦にならない人、チームで動くのが好きな人も向いています。当社が歓迎しているのも、失敗を恐れずに挑戦する方、挨拶とコミュニケーションを大事にできる方、そして手に職をつけて長く働きたい方です。


反対に、指示を待つ姿勢が強い人には向きません。現場は毎日条件が変わるので、決められた手順をなぞるだけでは進まないためです。


屋外で働くこと自体への抵抗が強い場合も、慣れるまでの負担は正直に言って大きいです。

やりがいがどこにあるかも書いておきます。工事が終わったときの達成感、平坦で水溜まりのない舗装に仕上がったのを見たとき、そして近隣の方から「歩きやすくなった」と声をかけてもらったとき。


これは当社の社員が挙げているものです。日々の負荷と、この種の実感が釣り合うかどうかが、判断の分かれ目になると思います。




当社の施工管理の働き方と条件

最後に、当社の条件を具体的に書きます。他社と比べる材料にしてください。

仕事の8〜9割は横浜市発注の公共工事です。道路の整備、下水道、上水道といった工事が中心で、残りが歩道の切り下げや駐車場築造などの民間工事にあたります。


現場は横浜市全域がメインのため、出張は基本的にありません。転勤もなく、現場への直行直帰が可能です。


勤務時間は8時から17時30分、残業は月9時間以下です。年間休日は113日以上で、有給休暇の消化を含めた昨年度の実績は126日でした。未経験・新卒の月給は25万円からです。

ただし、週休2日制は土日ですが、祝日や土曜に出勤する場合があります。この場合は代休を取得し、その月のうちに消化する運用です。


カレンダーどおりの休みを最優先に考えている方には、この点は先に知っておいていただいたほうがいいと思います。試用期間は3か月で、期間中の条件は変わりません。

労働環境については、ISO9001とISO14001、健康経営優良法人、横浜型地域貢献企業、Y-SDGsの認証を受けています。


選考は、エントリーから書類選考、面接1回、内定という流れです。面接は担当者と工事部長が同席する1回のみで、社長面接はありません。


実際に働いている社員が何を感じているかも見てから判断したい方へ。

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